葉月のスキズキ

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<<   作成日時 : 2016/03/09 12:18   >>

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以前メアリー・マイシオ『チェルノブイリの森』を読んで感銘を受けたことはこのブログでも書いた。
http://93825277.at.webry.info/201407/article_1.html
東欧の静かな水面の小さな輝きにも似た幾つものエピソードの中でも狼にかかわる部分はとりわけ印象的だった。

読後一年以上経って、改めて思い返してみると、狼の存在は非常に大きいことに気付く。

ウクライナもベラルーシも貧しい小国なので大規模な調査結果があるわけではないが、鹿などの草食動物の死産や流産が原発事故の前に比べると増加していることはわかっている。
それでも野生動物は爆発的に増えた。
放射性物質の環境汚染は当然野生動物にも影響するわけだが、そのような健康被害を上回って、そこに人間が住んでいないというただそれだけのことが野生動物たちに利益をもたらすのだ。

しかしただ草食動物が増えただけでは、観光ツアーを組まれるほどの「野生動物の楽園」になるわけではない。

狼のような生態系の頂点の存在が、ピラミッドの美しいバランスを維持する。

たとえば現代日本では肉食の野生動物がほとんどいなくなってしまったため、鹿は増えすぎて厄介者扱いだ。農作物への被害は甚大で社会問題だし、あまり話題にはならないが自然林の植生への被害も当然あると思われる。

そういう状況で、事故を起こした東京電力の原子力発電所周辺の無人地帯が野生動物の楽園と化することは可能だろうか。
昨日のエントリでも触れたように事故収束の目途はまったく立っていない。今後数十年あるいは数世紀汚染が広がるとすれば、立ち入り禁止区域や居住禁止区域は長期的に拡大していくだろう。

しかし日本ではご存知のようにニホンオオカミもエゾオオカミも絶滅してしまっている。
東日本に将来何十万ヘクタールもの無人地帯が現れても、そこに美しい生態系のピラミッドが構築される可能性は大きくない。野犬の群れの活躍を期待してみることはできるかもしれない。

もっとも周辺国からニホンオオカミの近接種の10頭程度の群れを輸入して放てば、数世代のうちに生態系は安定するのではないか。

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